zo-santotea’s diary

読書日記。1週間に3回アウトプット。

「村上海賊の娘」和田竜

面白い本だった。1巻はちょっとずつしか進まなかったけど、途中から一気に読んだ。

説明が所々に出てくるんだけど、それも面白い。

 

村上海賊を掘り下げている着眼点もいい、来島に行ってみたくなった。

 

破天荒な主人公が現実を目の当たりにして、挫折して大成するっていう大まかなストーリーの基、各々が自家の存続のために奔走してる。

姫が強気で、無鉄砲。頭がいいわけではなく、先が読めるわけではないのが、ちょっと新鮮だった。こういうのって頭がいい人が主人公になってることが多い気がしたからな。父である武吉は先を見通す力があってそばにいたからいいのかも知れないけど。

戦乱の時代だからこそ海賊が活躍できる、天下統一して、安寧の世になれば要らない。それがわかっていて、天下統一しないようにと手を貸すのがつまらないと思ってしまう武吉という人物に惹きこまれた。

顕如や、その威光をかさにかけるやなやつとか、泉州侍とか登場人物が面白い。

 

話自体は、ただただ自分の信じる道をまっすぐ進む娘の清々しい話だった。

 

一向宗っていいいね。信じれば極楽浄土にいける、他力の宗教。

なにかいいことをして極楽浄土に行くという行為自体信じることの否定になる。

他力な私にぴったりだ。

 

 

2020/2/25-3/10