2002年に映画化された模倣犯しか、宮部みゆき作品は読んだことなかった。
確かに面白かったんだけど、長くてなんとなく倦厭してた。
今回のレベル7も文庫本で657ページでなかなか長かったけど、面白かった。
出だしから近未来の話しかなとか思う書き出しで、「え!」「え?」って感じだったけど、だんだんサスペンスで引き込まれていった。描写が丁寧というか、最初がつかみきれなくて、主人公の戸惑いと重なってもどかしさを感じた。こんな、共感できるってすごいよね。
最後の最後までいい意味で裏切られて、ドキドキの連続だった。
巨大権力を持った精神科の先生とか権力いっぱい持ってるし、薬とかを使って人を廃人にするとかできそうで、こわいな。まだまだ、日本には精神科っていうと穿った目で見てしまう風習あるし。
この小説に出てくるような患者のことを人として扱ってなくて、金儲けとしか考えてないような病院が無いといいなと思う反面、実際にはありそうだなとも思ってしまった。
こんな世界は恐ろしいね。
2019/6/6-6/7