1984年に書かれた本というのが驚き。
幕末に金が流出したのは知識として知っていたけど、それが何故かって考えなかった。
名目貨幣。
日本があの時代に考えて実行したすごいこと。今だと当たり前だ。1万円札には1万円の価値はないけど、1万円だ。法定通貨というかみんなの常識として根付いた。これが名目貨幣。
銀貨に対して本当は1の価値しかないものを3として流通させた。だから、海外と比較して金との交換比率で差が生まれてしまう。
日本で銀を金に変えて上海で交換すると3倍の銀が手に入る。
当時800万石の石高を誇った将軍。加賀が120万石と大きいけど、それだけで、日本全国を統治するために貨幣発行益を手に入れた。
悲しいことに時代が変わって貨幣の仕組みを分かっている人間が大老とか中枢にいなかったために、金が流出した。
そして、金の価値を高めたために物価が上昇。武士や民の生活が苦しくなる。
幕府も貨幣発行益がなくなって明治政府に敗れたってことなのかな。
知らないというのは罪だ。無知は悪魔。
でも知らないことだらけ。なんで??っていう疑問を持てるようにしよう。
本を読んでハリスが嫌いになった。外聞ばかり気にして。オールコックもか。
知らないものを理解しようとするのは難しいのかもしれないね。
2020/8/23-8/28